ロイヤルヒルズ大磯内“ゼロエミッションハウス”の試み
~株式会社オリンピア 再生可能エネルギー事業の出発点~

2013年、弊社は神奈川県大磯町の分譲住宅地「ロイヤルヒルズ大磯」内に「スマートセーフティハウス」(木造ガリバリウム鋼板葺2階建)を建築。耐震等級2、省エネ対策等級4の外断熱、8.4kWhの太陽光発電を搭載したエネルギー循環型「ゼロエミッションハウス」の可能性を追求しました。

「自立する家」+「安心の家」

コンセプトは「『自立する家』+『安心の家』」。採用した「KITOTETUパネル工法」は、壁が構造体の一部を担うため、部屋と部屋の仕切りのない開放空間が可能です。断熱効果に優れ外気の熱を遮断するため、一年中どの部屋でも一定温度を保ち、夏でも快適に過ごせます。また、冷暖房により調節された室内の空気は、通常より少ないエネルギーで室温を維持できるため、光熱費等のランニングコストを大幅に抑えることができます。 全室内オールLED照明器具で、消費電力はわずか316W。さらにリチウムイオン蓄電池2.6kW2台を設備し、突然の停電にも蓄電で対応。太陽光発電の売電額と削減電気料金を足して、年間約30万円プラスの導入効果を想定しました。

ゼロエミッションハウス

家庭における温室効果ガスの排出量ゼロを、使用するエネルギーを含めて実現する住宅です。断熱性、創エネ(住宅自身でエネルギーを生産)、設備・機器の省エネ(エネルギー利用の高効率化)、生産と運用(ライフサイクルにわたる消費節減)といった要素が求められます。また、性能向上を図ることで、ゼロエミッションからカーボンマイナスの実現も目指します。

KITOTETUパネル工法

KITOTETUパネル工法は、「木の良さ」と「鉄の良さ」をあわせ持つ木造軸組みパネル工法。従来の合板や筋交い・補強金具にかわり、柱、梁の間に、曲げ加工を施した厚さ1.2mmの高耐食めっき鋼板のパネルを敷設します。パネル自体が耐震構造材として機能するため、大地震でも倒壊しない粘り強い強度が可能になりました。また、防火・耐火性能が高く、400度を超えるまで壁耐力を維持し、それ以上の高温となっても、燃焼しない鉄の性質により住宅内への火抜けを防ぎます。
構造材に断熱材が施工された状態で出荷されるため、建築コストを抑えます。パネルは接着剤を使用せず、すべて分解可能な構造で、Reduce、Reuse、Recycleを実現。鉄素材も100%リサイクルが可能です。

木造ガリバリウム鋼板葺2階建。駐車場に電気自動車用の家庭用充電器を設置

1階のエントランスホールから2階につながる階段。高い吹き抜けが開放感を演出

8.4kWhの太陽光発電システムを搭載

私達は、このゼロエミッションハウスの取組みを通じて、将来を見据えた温室効果ガス削減や、エネルギー高効率化の重要性について学びました。今後も弊社は、太陽光発電をはじめとした「新エネルギー」の利用拡大と、更なる「省エネルギー」の普及を強く推進してまいります。